オシリを洗うのはやめなさい

 こんなタイトルの本の広告を見たのは2月の最終日だった。いつも読書しながら優雅な洗浄タイムを(いつもちょっぴり長めに)楽しんでいる隠居はドキッとしたのである。

 オシリの洗浄・オシリ拭きの使用が逆にオシリトラブルの原因になっている、と知ってショックを隠せない。お風呂で洗剤をつけてピンポイントで念入りに洗う、のもよくないというのである。ううむこれは生活の根幹にかかわることではないか。

 しかし確かに思い当たることはある。お察しどおりオシリの調子は良ろしくない。だからよけいに洗浄タイムが長くなる。それでよし、いやそれがいいのだ、と深く思いこんでいたのだ。うーむ。

 一念発起、さっそくノーウォシュレット生活を始めることにした。

 それから2か月半たつ。

 ふと気がつくとこのごろオシリは安泰である。最初の頃は、洗浄しないとそこが妙に痒かったが、消炎剤と皮膚保護剤の入った「おしりセレブ薬用WET」を使うと心地よく痒みは消えた。いささかお高いので今は「メリーズするりんキレイ流せるタイプ」に乗り換えている。もうウォシュレットは使おうとも思わない。トイレの時間もこころなしか短くなった、ような気がする。

 「温水洗浄便座」なるものが出始めたとき、そんなものでオシリを甘やかしてどうする、と息巻いていたことを思い出した。若気のいたりである。歳をとればオシリだって老化するのだ。しかし、今回のことで気がついたのは、年寄りも甘やかしてばかりはいかんということである。いたわることと甘やかすことは違う。いたわっているつもりで自分をダメにしてしまうこともあるのだな、と痛感いたしました。