ペットボトル温灸

 なにやら不思議な"つながり"を感じることがある。

 初めてKindle本を買ったのが2月2日のこと。

 翌日、Kindle unlimitedの30日無料お試しを申し込む。

 ちょっと覗いてみたいMac雑誌や各種ムックが無料で読めるのに惹かれたからだが、隠居にとって新しいことを始めるのは常に敷居が高いものである。自分としてはちょっとがんばってみた感があったのだが、そういう時って後押ししてくれる何かの力が働いているのかもしれない。

 2月9日、書店で「古武術に学ぶ体の使い方」というNHKのテキストを見かけた。ちらと心が動いても、普通ならすぐには買わない。ところがその時はすっと手が出て、迷うことなくそのままレジへ持って行ってしまった。何を思ってこんな本を買ってしまったんだろう、と自分でも不可解な感覚が残る。

 Eテレでの放送は2回めからだった。いつも初回を見逃すんだよな、と思って番組表を見ると、ちょうど1回めの再放送があるじゃないですか。せっかくだから全回分録画してみよう、と思う。

 同じ日、八田永子さんの DVD付『ぼくれッチ』なる本をアマゾンで購入。硬式テニスボールを使った体ほぐしストレッチのテキストで、レビューもなかなか良い。このごろ肩こりが辛いので買ってしまったんだろうか。テニスボール4個とヨガブロックを発注し、百均まで自転車で厚手のソックスとヘアゴムを買いに走る。

 ヨガブロックが想定以上にでかくて困ったが、しばらく「ほぐれッチ」を続けてみる。床に寝るときはやっぱりヨガマットがほしいなあ。

 2月22日、新聞広告の若林理砂『気のはなし 科学と神秘のはざまを解く』に興味を持つ。好きだよねえ、こういう本。

 初めての著者の場合は新刊を買うとリスクが大きいので、いつもは既刊の古本を探すことにしている。というのも、隠居をスタートしてから ”どうにも読み進めることのできない本” が多くなったからである。 どうやら目の問題よりココロの問題らしい。

 すると若林理砂『痛くない体のつくり方』という本がKindle unlimitedで読み放題できるというではないか。これは有り難い。

 「ペットボトル温灸」という痛みの対処法が出てくる。水1:湯2を入れたペットボトルを患部に当てるだけで痛みがとれるらしい。早速ホット用のペットボトルを買ってこなくちゃ、と思いながら、Kindle本を読み進めると、最後の方に、「甲野善紀氏のもとで武術を学んでいた」という話が出てきたので驚いた。

 実はEテレの「古武術に学ぶ体の使い方」の監修がこの甲野善紀氏なのである。

 ああ、だからあのテキストを買うことになったのか、とここで何かがつながったような気がした。今朝はさらに同じ著者の『安心のペットボトル温灸』という本まで買ってしまった。どうもうまく言えないけれど、自分がどこかへ導かれているような気がしてくる。

 2月25日、ようやくホット用のペットボトルを購入。

 そして今朝、初チャレンジの真っ最中なのだが、1日1か所、1日2回まで、3〜5秒当てる、を3〜5回で止める、というのが思ったより難しい。せっかくお湯を入れたのだからあっちもこっちもしたいじゃないですか。でもやりすぎると”湯あたり”しちゃうのだという。もったいないので、残ったお湯をゆたんぽ代わりにしていると体がホカホカしてきた。ここしばらく冷えて痛みの出ていた膝も何となく調子がよさそうだ。

 しばらく続けてみることにしよう。