きのう娘から71歳の誕生日プレゼントが届いた。前からほしかった『ポール・サイモン 音楽と人生を語る』 なかなかぶ厚い本だ。
この人とは10歳違いなのだが、昔からずっと変わらずに「同じ時を生きている」感のある人。飽きっぽい隠居には珍しいことだ。
誕生日の今朝、いつものように4時過ぎに起きて、さてポールさんの何を聴こうか。
彼がちょうど70のころに出した『So Beautifle Or So What』2011年を選ぶ。ソロになってからのポールは昔のような曲を作ろうとせず、つねに新しいことに挑み続けている。つまりは昔のファンを裏切り続けているといっていい。なかなかできないことだよなあ。昔のような歌を歌い続けていたアートは、それができなくなったとき落胆をもたらしたけれど、ポールはしぶとく「今」を生きている。だから彼のことをもっと知りたくなるのだろう。
どうしてだか人生は60代で終わると思っていた。そこから先は思いもつかず、70を迎えたときこれからは「余生」だと思おうとした。でも先日、孫が東京から帰省したとき、このコのためにもっと長生きしてやりたい、という思いがわいてきて、自分でも驚いた。自分のためには生きたいと思わないけれど、誰かのために生きたいとは思うんだ。
自分へのご褒美に万歩計のつもりでスマートウォッチを買った。
文字盤はもちろん愛しい孫の写真だ。